A.建築物で安定的に電気を使用できるようにするための工事
電気設備工事は電力の引き込みから、コンセントや照明などの電気に関わる設備を施す工事です。
電話やインターホンなどの通信設備も電気設備工事に含まれます。
電気設備工事の種類
電気設備の種類は大きく分けて、下記の6つに分けられます。
□受変電設備
□幹線・分岐回路設備
□動力設備
□電灯・コンセント設備
□情報通信設備
□防災・防犯設備
電気設備工事の種類 ①受変電設備
受変電設備とは、電線から電気を取り込んで、建物で使えるように電気を変換する設備です。
建物で電気を使えるようにするには、電気を作る必要があります。
電気を作るのは発電所で行われるため、施工する側はあまり関係がありませんが、
作られた電気は電線を使って送電されます。
街を歩いていると電柱や電線がありますが、あれらは発電所で作った電気を各建物に送電するためのものです。
建物で電気を使えるようにするには、電線を通っている電気を建物内に取り込まなければなりません。
そこで、登場するのが受変電設備です。
キュービクルという受変電設備で、電線から電気を受け止めるという感じになります。
また、電気を取り込んだだけでは建物で電気を使用することはできません。
電気を変換しなければ、建物で電気を使えるようにはならないのです。
弱い電気しか受け付けない家電製品に大きな電気が流れると、家電製品は強い電気に耐えられる壊れてしまいます。
よって、電線から取り込んだ電気を各負荷にとって適切な電気に変換する必要があります。
これが、受変電設備の役割となります。
まとめ:受変電設備は『電線から電気を取り込む』『取り込んだ電気を変換する』という役割を持つ設備となります。
電気設備工事の種類 ②幹線・分岐回路設備
各負荷(コンセント等)に電気を送る流れが『受変電設備→各分電盤→各負荷』となっています。
幹線設備、分岐回路は下記です。
□『受変電設備から各分電盤へ』送電する設備が『幹線設備』
□『各分電盤から各負荷へ』送電する設備が『分岐回路』
例えるならば、人間の体の血管のような役割になります。
血液を心臓から体の各部に運んでいるというイメージをしていただければわかりやすいかと思います。
電気設備工事の種類 ③動力設備
動力設備とは、簡潔に説明をすると『機械の設備』です。
「動かす力」と書いて「動力(どうりょく)」です。
では何を動かすのかというと機械を動かします。
具体的にか下記のようなものが挙げられます。
□エレベーター・エスカレーター
□エアコン・換気扇
□給水ポンプ
□スプリンクラー
□冷蔵庫
まとめ:機械を動かすための設備が動力設備となります。
電気設備工事の種類 ④電灯・コンセント設備
電灯・コンセント設備とは、電灯分電盤から照明器具やコンセントまでの配線と器具類の設置工事です。
適切な明るさや照明の配置、分電盤からどのように配線をするのかなどの内容を検討し、
設計者と打ち合わせを行い、承諾を得て施工します。
コンセントに関しても同様に使用する種類や配置などを検討を行い、施工します。
電気設備工事の種類 ⑤情報通信設備
情報通信設備といっても、広い意味になります。その内容は多岐に渡ります。
具体的には下記のようなものが挙げられます。
□電話設備
□放送設備
□テレビ共聴設備
□時計設備
□車路管制設備
□LAN設備
電気設備工事の種類 ⑥防災・防犯設備
防災設備とは、『災害が起こらないようにし、災害が起こっても被害が最小になることを目的とした』設備です。
具体的には下記のようなものが挙げられます。
□非常灯設備
□誘導灯設備
□避雷針設備
電気設備工事について初心者様向けにご紹介させていただきました。
「電気設備工事」と聞いたとき照明やコンセントの配線だけだと思われがちですが
電力の引き込みから通信設備工事まで多岐にこなしているのがわかります。
少しでもこちらの記事が参考になれば幸いに思います。