あと施工アンカーとは、既存鉄筋コンクリート造の躯体にあらかじめ孔を空け
そこに接合するアンカー筋およびアンカー筋を埋め込む工法のことです。
コンクリートが固まった「あと」に施工する「アンカー」と定義されています。
□ 用途
室外機の取付け |
フェンスの固定 |
物干し金物の取付け |
自動販売機の固定 |
あと施工アンカーの多くは、建設現場や耐震補強工事などで使用されることがほとんどですが、
上記のような意外と身近な所でも使われています。
あと施工アンカーの種類(施工方式別の分類案)
あと施工アンカーは、下記のように分類されます。
1.金属系アンカー
2.接着系アンカー
3.その他のアンカー
□ 金属系アンカー
アンカーと既存鉄筋コンクリート躯体を、機体的に接合する方法です。
□ 接着系アンカー
アンカーと既存鉄筋コンクリート躯体を、接着剤による接合する方法です。
□ その他のアンカー
金属系アンカー、接着系アンカー以外のアンカーを言います。
材質(金属・プラスチック等)及び固着方法(打込式・ねじ込式等)と、さまざまです。
あと施工アンカーは新築では使用不可
あと施工アンカーは、建築基準法によると新築工事では使用できません。
新築工事は、建築基準法により接合方法が規定されています。
主要な接合部は、高力ボルトやリペット、溶接のみ使用できます。
また、あと施工アンカーは許容応力度や材料強度が建築基準法で規定されていません。
よって、許容応力度計算ができないことを意味し、使用できないのです。
一方、耐震補強(改修)は建築基準法に縛られるわけではなく、
「耐震改修促進法」という別の法律で設計法が示されています。
そちらの規準では、既存建物に対してあと施工アンカーの使用が認められています。