だんだんと、気温があがりエアコンを使用する頻度も高くなってくる時期ではないでしょうか。
同時に、エアコンの買い替えをする方も増えてくる時期でもあります。
そこで皆さんは、エアコンの能力について考えたことはありますでしょうか。
新しいエアコンの選び方では、お部屋にみあった能力のエアコンを選ぶことがとても大事です。
本日は、エアコンの選び方で重視すべき、エアコンの能力についてご紹介いたします。
エアコンの『能力表示』
家電量販店などで、エアコンの購入を検討又は、購入される方は、『主に8畳用』などと、
畳数の表示がされているのを見たことがある方も多いと思います。
多くの方が、『8畳くらいの部屋向けのエアコン』だと思ってらっしゃるのではないでしょうか。
大きく間違っているわけでは、ありませんが、もう少し詳しく「仕様」の見方を知ると、
エアコン選びの基準となるので、今回はエアコンの「仕様」詳細の見方についてご紹介いたします。
畳数の目安
上述しておりますが、多くの方がエアコンを選ぶ際に「おもに□畳」という畳数の目安をみて、
ご自宅に畳数と合致しているかどうかを、ご購入の判断基準にしていらっしゃるのではないでしょうか。
上記の仕様書を見てみると冷房に関しては「11~17畳」と記載があります。
この畳数の開きはいったい何なのかというと、
それは、『木造住宅なら11畳、鉄筋住宅なら17畳』という意味なのです。
エアコンの能力とは
冷房の能力の欄を見てみると、「4.0」と記載されています。
この数値は、「定格出力」と呼ばれる数値で、この数値が大きいほど、広い部屋に対応できるという意味です。
(※定格出力とは「指定された条件下で機器類が安全に達成できる最大出力」のことです。)
そして、「4.0」の下段の( )に記載されている数値(0.5~5.4)は、変更できる能力の幅示していて、
この最小数値が小さいほど、決め細やかな運転ができるという意味です。
また、エアコンを選ぶ際、「冷房能力」を指標にされる方が多いのですが、
一般的に負荷の大きい「暖房能力」を目安に選ぶことも大切です。
エアコンの能力は何を意味しているのか
エアコンの能力は、エアコンが室温を整えるために必要とするパワーを表しています。
エアコンの基本的な機能は冷房と暖房ですが、それぞれの能力は「kW(キロワット)」の単位でカタログに表示されます。
エアコンの能力でいう「kW(キロワット)」とは、単位時間当たりに室内から取り除く、あるいは、室内に加える
熱エネルギーを表しています。
消費電力について
冷房の消費電力(W)のところを見ると「820」と記載されています。
この数値は、定格出力で運転したときの「消費電力」を表しています。
冷房の定格出力が「4.0」なので、「冷房4.0」の能力を発揮するときには、
820Wの電力を消費するということです。
(120~1,720)の数値は
最小出力運転時の消費電力が120W
最大能力運転時の消費電力が1,720Wであることを表しています。
能力別 ニーズに合ったエアコン選びのポイント
数値が高い → 能力が高い = 「良いエアコン」というわけではなく
エアコンは能力の高いものを選ぶのではなく、お部屋や使い方に合ったものを選ぶのがベストです。
【電気代を抑えたい】なら期間消費電力量を重視
電気代を抑えて経済的にエアコンを使用したいのであれば、「期間消費電力量」に注目します。
期間消費電力量とは、1年間、冷暖房を使用した際にかかる電力量の目安です。
この目安は、どのメーカーのエアコンでも、冷凍空調工業会規格(JRA)で定められた
同じ測定方法によって計算されています。
期間消費電力量が少ないほど、エアコンにかかる電気代が安く抑えることができます。
【エアコン病を防ぎたい】なら最低数値を重視
エアコンを使ったときに、身体が冷えすぎてしまったり、頭がボーっとしてしまうのであれば、
『最低数値の小さい』エアコンを選ぶと良いでしょう。
エアコンの能力の下段( )内に記載されている最低数値は、そのエアコンがどれだけ繊細な運転が
できるかを判断する目安です。
最低数値が小さければ小さいほど、きめ細やかな温度管理ができることを意味しています。
エアコンの風に弱い人の場合、より細かい温度管理ができるエアコンの方が身体の負担にならないので、
能力の最小数値が小さいものを選ぶと良いでしょう。
【素早く空調を整えたい】なら最大数値を重視
エアコンがきき始めるまで待てないという方は、『最大数値の大きい』エアコンを選ぶと良いでしょう。
最大数値に対して、エアコン能力の最大数値は、そのエアコンのパワーを測る目安です。
最大数値が大きいほど、エアコンのパワーが大きいので、素早くお部屋を暖めたり、冷やすことができます。
冬にエアコンを暖房として使う頻度の高いのであれば、最大数値の大きいエアコンを選ぶと良いでしょう。
【寒冷地】なら低暖房能力を重視
寒冷地で冬の暖房にエアコンを使う場合、『低暖房能力の数値が大きいもの』を選ぶと良いでしょう。
低暖房能力とは、暖房能力の目安となる数値で、この数値が大きいほど外気温が低い寒冷地の
暖房運転時のパワーが大きいエアコンであることがわかります。
エアコンは室外機についた霜をとるために室内の暖房を一旦停止して数分の霜取り運転するので、
定期的に室温が下がってしまいがちなのですが、ノンストップ暖房機能の付いたエアコンなら霜取り運転中も
暖房ができるので、寒冷地のご家庭にはおすすめです。
エアコンの能力についてとニーズに合ったエアコン選びについてご紹介させていただきました。
エアコン選びで大事なのは、お部屋の広さと冷暖房能力のバランスです。
購入コストを重視してお部屋の広さに比べて能力の低いエアコンを購入してしまうと
冷暖房が効きにくくなってしまいます。
また、設定温度になったとしても常にフルパワーで運転しなくてはいけないので、
電気代も余計にかかってしまいますし、機器の故障の原因にもつながってしまいます。
エアコン選びの際には、しっかり「能力表示」を理解した上で、
お部屋とニーズに合った適切なエアコン選びの参考にしていただければ幸いです。