ソーラーパネルに太陽光が当たると、発電することはよく知られていますが
どのような仕組みで発電をしているのかはあまり知られていないのではないでしょうか。
ソーラーパネルで、どのように電気が作られているのか、仕組みを理解すれば
パネルを設置する際にどんなことに気を付けたら良いのかわかりやすくなり、
太陽光を十分に活用し、売電収入のアップや電気代削減を行えます。
ソーラーパネルを見ると、小さな板状のものがいくつも繋がっている構造になっています。
ソーラーパネルとは、太陽電池の集合体のことをいいます。太陽電池は『電池』と言われてますが、発電を行うものです。
発電方法は、太陽から受けた光エネルギーを光起電力効果によって、電気に変換しています。
つまり、【発電機】に近いものと捉えて良いでしょう。
身近なもので、電卓や腕時計、ほかには災害用懐中電灯に小さな太陽電池が付属されているのを
見たことがある人も多いのではないでしょか。
太陽電池の最小単位を『セル』といい、セルを板状に複数個つなぎ、
屋外で利用できるように加工したのが『モジュール』
そして、太陽電池モジュールを複数個つなげたのが『アレイ』といいます。
普段、ソーラーパネルと呼ぶものは、このモジュールからアレイのサイズの物です。
太陽光を電気に変える仕組み
ソーラーパネルにたくさん設置されている太陽電池という素材には、
n型半導体とp型半導体を合わせているのですが、
太陽光が当たることでプラスとマイナスの電子がn型とp型に分かれます。
n型にはマイナス電子、p型にはプラス電子というように、分離されるのですが
この時、それぞれの半導体の間に電位差がうまれ、この電位差によって電力が発生します。
太陽光を当てると、電子が飛び出して分離されることを【光電効果】といいます。
年間の発電量
太陽光発電は、年間どれくらいの発電量があるのか。
例として、家庭用の太陽光発電システムとしてよく利用されている5kWのソーラーパネルを使用した場合、
年間の推定発電量は東京都で、年間約5,600kWhを生み出すことが可能です。
一般的な家庭で1年間に消費される電力はおよそ3,240kWh(3013年度)と言われています。
年間の消費電力をカバーできるでしょう。
発電場所
ソーラーパネルは太陽光によって発電されるシステムです。
そのため、より太陽光が多く当たる地域ではソーラーパネルの設置も多くみられます。
また、メガソーラーの発電所を用いるのであれば、広大な敷地と送電線が使用できることが重要
家庭用として導入する場合、やはり屋根の表面に設置されることが多く、
自宅以外にもカーポートや物置の屋根に設置することも可能。
空き地があれば、野立てすることも可能ですが、こちらは大規模な発電向きのため
家庭用太陽光を導入するなら屋根への設置がおすすめです。
発電した電気を売買する仕組み
ソーラーパネルを使い発電した電気は、自宅や施設などで利用するほか
電力会社に買い取ってもらうこともでき、これを【売電】といいます。
売電には、自宅で使って余った分を電力会社に売る『余剰買取』と、
発電した分をすべて買い取ってもらう『全量買取』の2つがありますが、
どちらにしてもまず、電力会社と契約を結ぶ必要があります。
発電効率を最も良くする方法と
発電効率の高いソーラーパネルを購入しても、設置の仕方が悪ければそれを生かすことができません。
発電効率は、条件の良い状態で太陽光を電気に変換できる割合なので、
十分な太陽光を受けなければその性能を発揮しないのです。
設置の際には、陰になることが少なく、長時間日光が当たり続けるポイントを選択します。
また、太陽電池は波長が長く弱い光エネルギーでは発電しにくくなるため、設置角度も考えなければなりません。
太陽に対して、パネルが正面を向いた状態がエネルギーを受けられる最適な設置角度ですが、
太陽は時間によって位置を変えます。季節や、建物のある場所によっても変わってきます。
高緯度の北海道と提携度の沖縄では、ソーラーパネルの設置角度を同じにした場合、発電量に差が出るのです。
ソーラーパネルを太陽の向きに合わせて動かすのは難しいため、パネルは一度設置すると、その状態で固定されます。
そこで、場所や年間を通して太陽の動きを考えて設置することが、太陽光を最大限に有効活用するためのコツです。
太陽光をしっかりパネルに受ける設置の仕方ができるのであれば、光を受けるのに
有利である南向きのスペースがなかったとしても、コスト的には損はしない発電量を入手できるようになります。